自己破産後の借金（借り入れ）・キャッシングは可能？

失業や家族の病気などで、自己破産後も生活が苦しいということもあります。

自己破産前であれば、キャッシングなどを利用して一時的な金銭の調達はできたかもしれません。

しかし、自己破産後は信用情報に事故情報が登録されるため、キャッシングや借入れができなくなってしまいます。

また、クレジットカードを持つことも基本的にはできなくなります。

自己破産後の借入れについて、詳しくは以下で説明します。

自己破産をすると、信用情報機関が管理する信用情報に「事故情報」としてその情報が掲載されます。

これが、いわゆる「ブラックリスト入り」した状態です。

金融機関やクレジットカード会社は、借入れやキャッシング、クレジットカードの利用申込みを受けると、この信用情報をもとに審査を行います。

信用情報機関のデータ内容に、自己破産のような事故情報が記載されていると、金融機関等は「この人は過去に自己破産をしているから、返済能力に問題があるのだろう」と判断し、審査を通さないことになります。

これが、ブラックリストに載ってしまうと、借金やキャッシング、クレジットカードの利用ができなくなると言われる仕組みです。

なお、「自己破産をしていても借りられる」「ブラックOK」などの文言を掲げている貸金業者等は、いわゆる闇金である可能性もあります。

闇金は、出資法違反の高い利率（延滞金を含み年利20％を超えるもの）で利息を設定して貸付をする違法業者です。

小額の融資を申し込む場合でも、闇金から借りてしまうと大きなトラブルに巻き込まれてしまいますので、絶対に避けるようにしましょう。

借入れやキャッシングは、事故情報が信用情報に掲載されている期間中は行うことができません。

事故情報の掲載期間は、自己破産から５～７年程度とされています。

この期間経過してからであれば、キャッシングやローン、クレジットカードも利用可能となる可能性があります。

ただし、信用情報だけが審査の参考ではないため、削除後も審査に落ちてしまうことはあります。

自己破産後にどうしてもお金が必要な場合には、以下の方法をご検討ください。

⑴　生活福祉資金貸付

⑵　家族から支援を受ける

一度自己破産をした後に再度生活が苦しくなり、事故情報が削除された後にまたお金を借りてしまい、２回目の自己破産を検討している人もいらっしゃるかもしれません。

「自己破産は人生で１度だけしかできない」と考えている方もいらっしゃいますが、実際には２回目以降も可能です。

自己破産の回数制限は法律上ありませんので、理論的には何度でも自己破産はできることになります。

ただし、２回目以降の自己破産は１回目の自己破産よりも審査が厳しくなり、免責が認められない可能性も高くなります。

また、前回の破産等法的整理から７年以内の破産は「免責不許可事由」となっており、原則として免責は認められません。

以上のとおり、自己破産後は、原則として借入れやキャッシングはできなくなってしまいます。

自己破産にあわせて生計を見直し、借金に頼らない生活ができるようにする必要があります。

やむを得ないトラブルによって、どうしてもお金が必要になった場合には、まず公的な支援を受けることを考えることをおすすめします。

また、ブラックリスト抹消後に再度多額の負債を抱えてしまった場合は、弁護士に債務整理を相談してください。

２回目の自己破産は難しいですが、絶対に不可能というわけではありません。

借金が返済できない場合には早めに対処しなければいけません。

適切な対応をするためにも、返済が苦しくなったら、埼玉県内に事務所を構える当法人へお早めにご相談ください。